本年7月22日から30日まで、日本・カナダ・チリの少年部の子供達がカナダ・ネルソンに集い、互いにふれ合いながら交流促進を図る「Kids' connection」の第一回合宿が行われました。日本からは武田大雄四段の下AKI館林、逗子合気道連盟の少年部メンバーが参加、AKIカナダ・レネ先生やAKIチリ・GAIAのマニュエル先生に引率された各国の少年部メンバーと楽しい日々を過ごしてきました。言葉の壁を乗り越え、帰国する当日には涙を流してさみしがる子供が出るほどに仲良くなり、国の枠を超えた少年部メンバー同士の交流、という「Kids' connection」の趣旨を十分に達成することができました。参加メンバー、大雄先生のレポートをご紹介致します。
『うれしかったこと、たのしかったこと』
      AKI館林/山崎 瑞穂(6年)
カナダに行って、うれしかったことは、友達ができたことです。自分から話しかけたり話しかけられたりして友達ができました。おもしろ楽しい子ばかりで、すぐに友達になれました。友達になった子の写真も撮りました。カナダでおどろいたことは山がいっぱいだったことです。山火事も多くみられました。でもやっぱり山は虫がいっぱいで、いやでした。めずらしい花も見られました。自然にかこまれているとおちつくと思っていたけれど、ハチをおいはらうのでせいいっぱいです。カナダでおもしろかったのは、人の顔です。仲良くなったアンドレス(チリから来た子)は、おどろいたりこわかったりすると、ものすごくおもしろい顔をするのです。とてもたのしいカナダでした。
『体験すること、成長すること』        
                         AKI館林/武田 大雄

1年以上の準備期間を経て行われた少年少女たちの祭典『青少年カナダ国際合気道キャンプ』は、国と国をつなぎ未来への架け橋として、大きな成功を収めました。
20数名の言葉の違う子供たちは、初日こそ照れくさそうに、それぞれの国ごとにまとまって行動していましたが、互いに興味深々だったようで、次第に身振り手振りでコミュニケーションをとろうとする姿は、なんとも微笑ましいものでした。時差ぼけのせいか、興奮からか、始めの2日間子供たちはほとんど寝ずにはしゃぎまわり、引率陣はやや寝不足です。
日本から参加の子供たちにとって、なんといっても食生活の違いは新鮮な体験のようで、なかでも『Pop & Chips』(コーラとフライドポテト)は日課となりました。朝昼晩山盛りポテトをおいしそうに頬張っていました。合気道の稽古も、指導の先生によって思いもよらぬ稽古法をとっていて、子供たちは勿論、引率の誰もが楽しめる内容でした。キャンプも半ば頃には、互いの表情や雰囲気で意思の疎通が図れるようになってきて、皆入り混じって走り回る姿もしばしば。互いの言葉や生活習慣の知識を持ち合わせなくとも、互いに触れ合いながら親しみを感じあっていた様子です。キャンプ最終日の別れ際には、別れを惜しんで涙ぐむ子も居て、それだけ身近な存在になれたのだと感じます。参加した子供たちにとって、つかの間の楽しいキャンプではありましたが、自身で体験したことは視野を広め、これからの彼らの成長の糧になることと願っています。また大きな意味では、多様な国際社会の中で、互いの文化や思想を考えるための一つの手立てとなれば幸いです。

今回の『青少年カナダ国際合気道キャンプ』実施の背景は、昨年5月、カナダからはJean Rene先生、丸1日かけてチリから来日してくれたManuel先生と共に、世界の子供たちが一同に集える場として、気楽な会話から始まりました。また、『キッズ・コネクション』といった試みの一環に考えられたものです。しかしながら実務はというと…、実際の渡航までには、大人のイベントと違い子供たちの言葉の問題や、移動手段、稽古以外の楽しみ、金銭面、保護者に代わって引き受ける責任、健康面やアクシデントに対処する備え等、様々な協議事項と問題が山積みで、募集の時点で明確な公示ができなかったのが、次回への課題として残りました。現地のスケジュールについては、カナダのJoan女史が素晴らしい気配りをしてくださり、参加者全員が心底安心して楽しめたと思います。

最後に、今回日本からは4名の子供のみの参加となりましたが、参加した子は普段の稽古に戻り、心なしか以前よりも『自信』がついて声が大きくでるようになった気がします。

『カナダで』                     A.K.I.館林/山崎 悠帆(3年)

18人のカナダの友達と話ができた。カナダの友だちや先生の稽古が7日もいっぱいできた。山や海や湖でいっぱい遊んだ。またカナダにいける機会があったらいきたい。そのころ、みんながおぼえてくれているといいな。カナダいっしょにいったゆうりが(たのしそうに)たくさんわらっていた。10日間カナダでけいこやしょっぴんぐにいって、たくさんあそんだ。べんきょうのこともわすれてたくさんあそんだ。ほとんどカナダのことで頭がいっぱいになった。

『楽しかったカナダ』                 AKI館林/山中 悠理(4年)

わたしはカナダにきて、ホテルにとまってかいものをして…、いろいろと楽しかったです。外国人の友達ができてよかったです。カナダにきて一日目はふだんはそこの大学生がとまっているところにとまってのんびりすごして、2日目は朝けいこして水族館にいって、いるかのショーみたりして楽しかったです。3日目はよる、スナックパーティーをやって4日目はそこにいたみんなが、(私たちのへやの)リビングにあつまってトランプをしてあそびました。5日目はネルソンにいどうして、ホテルにいきました。6日目は朝けいこをしてからビーチにいきました。7日目はちがうビーチにいってたくさんあそびました。8日目はどうくつにいって、そのあとにみずうみにいきました。そしてボートにのって、むこうぎしであそびました。そしてカヌーにものりました。9日目はローランド先生のどうじょうにスクールバスでいってとまりました。10日目に日本へかえりました。

『カナダのできごと』                 逗子合気道連盟/山田 侑磨(3年)

はじめの1日はのんびりしていました。ねるときもきもちよかったです。2日はけいこをしたんだよ。そして、じこしょうかいもしました。とてもたのしかったです。3日は、けいこをして、水ぞくかんにいきました。バスにのりました。水ぞくかんでショーをみました。2回見ました。④日めビーチにいきました。たのしかったです。

ぼくはネルソンにいくのがたのしみでした。5日めはそのひです。ひこうきで1時間半のるそうです。キャンプもするらしいです。たのしみです。ぼくはくうこうでにもつけんさをするときに『ピー』とならなかったのであんしんしました。ひこうきはなかなかかっこよかったです。ゲームもテレビもついていました。ぼくがきにいったチャンネルは10チャンネルです。ディズニーチャンネルです。

・ひこうきのゆうはんのこと☆たべてみたけどあまりおいしくありませんでした

・カナダでとまったホテルのこと☆すごくごうかでよかったです。

・水ぞくかんにいったこと☆めずらしいさかながいっぱいでした。

・ビーチにいったこと☆たくさんおよいだ。

・どうくつにいったこと☆さむくてたまりませんでした。

・ともだちができたこと☆たくさんともだちができました。

・きれいなレストラン☆すごくごうかできれいでした。

・外でごはんをたべておいしかったこと☆すこしさむかったけどおいしかったです。

・テントでねたこと☆はじめてだったけどふあんはなかったです。

・大学のきしゅくしゃにとまったこと☆6つのへやがつながっていました。

・バンクーバ空こうのこと☆みんなゆっくりかいものをしてました。

カナダでできたともだち、トーマス、アレックス、コリアック、タビー、ケネン

カナダの先生、ミリアム先生、マルコム先生、ジョーン先生、ルネ先生たちです。

『たくましくなって帰ってきた娘をみて』           AKI館林/山中 悠理の父

「日本からの参加者が一人でも行きたい」この一言でカナダ行きが決まりました。親の心配をよそに、出発日を指折り数えて楽しみにしていました。カナダでは他国の参加者と会話は全くできなかったけれど一緒に遊んだり練習したりとても楽しかったそうです。カナダから帰国して私が感じたのは、後ろ姿がたくましくなったように思います。親から離れいろいろな経験をして自信がついたのではないかと思います。親としての不安から、参加にしたことを後悔したこともありましたが、無事帰ってきて笑顔をみられたことや「他の国にも行ってみたい」という言葉を聞いて、思い切って行かせて良かったと思います。このような機会を設けてくださった武田先生を始め、各国の先生方、本当に有り難うございました。

『カナダ合宿に参加して』               AKI館林/山崎 瑞穂・悠帆の母

今回は子供が行きたいと希望したため、のんきな親は深く考えもしないで参加を決めました。参加費を振込んだり、パスポートを取得したり、荷物の準備に追われて直前にはいろいろな心配が浮かんできましたが、子供達はいつまでたっても緊張感もなく過ごしていました。出発当日はさすがに緊張しているような様子もありましたが、帰国したときの第一声は『すごく楽しかった~』で、しばらくは『日本に帰ってきたくなかった』と言い合ってました。親としては親元を離れて成長している姿を期待していましたが、大きな変化はなくてちょっとがっかりです。でも失くし物はいろいろしてきたものの、元気に怪我もせず無事に帰ってこられたことを感謝して、またにぎやかな生活に戻りました。カナダで普段の生活では体験できないことをたくさん経験してきたことは、良い思い出となって、これからの人生にきっと役に立つと思います。どうもありがとうございました。

『異文化の人々と触れ合うことで』           逗子市合気道連盟/山田 侑磨の母

カナダ合宿のことは、息子が合気道を始めて3ヶ月くらいしか経っていない頃で、とても参加するような(出来そうな)段階ではなかったのですが、今位の内に、親と離れ、日本以外の大地に実際に立ち、そこの空気を吸い、そこの自然につかり、そこの食べ物を食し、異文化の人々と触れ合うことで、彼の中に何か響くものがあればと思い申込みました。(勿論、本人が大乗り気だったことが大前提にありましたが)

普段おしゃべりな息子が、今回の旅については、ポツリポツリと断片的にしか語らないのですが、皆さんとても優しかったこと、息子が言ったことに対して返してくれること等々…、とても楽しかったそうです。

あちこち歩き回ったようですので、引率の武田先生には御手数をお掛けしたことと存じますが、無事元気に帰国でき、何よりです。どうもありがとうございました。

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